純球考 ~じゅんきゅうこう~

野球・ソフトボール初心者がその競技の「本質」を考え「本物」を紹介する役立ちブログ

【考察】 地域の少年野球の試合で無死ランナー1塁での送りバントは得点に結びつく最良の作戦か

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今回は、地域の少年野球の試合でランナー1塁での送りバントは得点に結びつく最良の作戦か、を考察したいと思います。

 

なお、ランナー1塁での送りバントの有効性を論じた論文は世間にありますが、全国レベルの高校野球など比較的レベルの高い野球を対象としています。

 

※例えば

「野球の無死1塁で用いられる送りバント作戦の効果について」

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcoaching/24/2/24_119/_pdf

高校野球での無死1塁における作戦の有効性」

http://user.keio.ac.jp/~nagakura/mitaronsotsuron/mitaron2016a.pdf

 

しかし、私が興味があるのは地域の少年野球や草野球などのレベルです。これらのレベルではどうかについて考察したいと思います。

 

例えば、上記論文「高校野球での無死1塁における作戦の有効性」では、無死ランナー1塁での送りバントは盗塁やヒッティングなどよりも走者進塁率および走者生還率が高いにもかかわらず、イニング総得点がヒッティングよりも低い値を示しているのは、送りバントによってアウトカウントが高い確率で1つ増えるため、得点獲得に不利に働くためだとの見解を示しています。

 

これはレベルの高い野球での見解であって、地域の少年野球や草野球では送りバントでアウトカウントが1つ増える確率は必ずしも100%ではないと考えられます。守備側の捕球ミスや送球ミスが高い確率で起こりえると考えられます。

 

したがって、このレベルでの送りバントは上記論文でいうヒッティングと比較的同じ効果があると考えられます。しかも、ヒッティングよりも送りバントの方が確実にバットにボールが当てられますので、打者走者が出塁する確率は高いと考えられます。(打者走者がセーフになるような送りバント技術を取得する必要はありますが。)

 

以上のことから、地域の少年野球の試合で無死ランナー1塁での送りバントは得点に結びつく最良の作戦か、に対する回答としては、最良の作戦であると言えると思います。

(ただし、送りバントでアウトカウントが確実に1つ増えてしまう対戦相手には上記論文通り最良の作戦ではないと言えます。)

 

野球・ソフトボールに関する論文は、比較的レベルの高い選手・チームを研究対象にしていますが、その論文から地域の少年野球のレベルにした場合にどのような見解になるか今後とも個人的に考察してみたいと思います。