【ネタバレ】田尻賢誉著「高校野球は親が9割 ~球児の息子の未来を変える提言~」(竹書房)
このたびは純球考にご乗車いただきありがとうございます。
私は地域の小学校の野球チームにコーチとして所属していますが、例に漏れず我が所属チームでもいます、モンスターペアレンツ(父親も母親も)。
なぜ息子は試合に出られないの?と聞きに来る親(←息子さんに実力・向上心がないからです)、勝手にグラウンドに入ってきて子供に指導をする親(←子供が怪我したときに責任取れますか?)、練習内容にケチを付けてくる親(←野球を勉強してください)等々。。。
私は上記のようなモンスターペアレンツを更生させることはできないと思っていますが、せめてギャフンと言わせたく、田尻賢誉著「高校野球は親が9割 ~球児の息子の未来を変える提言~」(竹書房)を購入しました。
詳しい内容は300ページほどありますが本を読んでいただければと思いますが(モンスター度チェックとその診断結果も参考になります)、私が印象に残った部分/線を引いた文章を抜粋して紹介しておきます。
[親]
・スカウトは対象選手の親は必ずチェックする。
・親は謙虚さがあるかとか、自分の立場を理解できているか。
・スカウトの共通認識として「男の子は母親の骨格を受け継ぐことが多い」というものがあるため母親の体格や骨格はチェックされる。
・親は子供を自立させるのが仕事でしょう。
・自立するためには、言わない、手を出さない。その姿勢が育てるということ。
・選手の所属チームの監督にもどういう親かは必ず聞きます。
・その選手がどういう人間なのかというところには、親が確実に影響しています。
・はじめにあいさつを教えるのは指導者ではない。親だ。
・当たり前の基準は生活環境によって作られる。
・親の姿を見て育っているので、親の感覚と子供の感覚は似ています。「この親にしてこの子あり」みたいなところはやっぱりあります。
・控え選手の親御さんが応援に来やすい環境を作ってください。
・たまに練習試合を見て言うんじゃなくて、普段の練習も見て言ってほしい。しょっちゅう見ていると、自分の子がチームの中でどういう位置にいるかわかる。技術的なものもそうですし、精神面でもどうなのか分かると思います。
・子供は親の鏡。
・やりたいなら全力で応援する。やりたくないなら無理強いしない。これが、親のとるべきスタンスだ。
・伝えたいことは「親は見守りましょう」ということ。
・親の言動を見ていると「あの親はたぶんダメだな」「あの親子は頑張れるな」とある程度見えてきます。
[子供]
・現代のスポーツ界のスターは能力プラス人間性が求められている。
・一度きりの人生。自分の進路は自分で決める。それぐらいの意識が必要。
・考える力。自分で考えているか。自分の言葉でしゃべっているかは非常に重要。
・外部の情報を得る能力。その情報をかみ砕いてアウトプットする能力。
・食卓で会話をして、親の考え方を知る。食卓で学ぶというのは一番いいこと。
・あくまでも人生において野球は一部であって、それがすべてになってしまったら大変。
・シーズンオフの目標設定には64マスのオープンウィンドウを使用。
・自分で考えてゼロから作ったものは、誰にもないオリジナルになる。
・「野球”も”やります」でなければいけない。最終的なゴールは人を魅了すること。
・どこで野球をやろうと、野球だけやっておけばいいという世界はない。
・言われたことはやっているんだから、これぐらいいいじゃん。選手とすればそう言いたくなる部分にこそ、人間性が出る。
・どのカテゴリーでも共通して言えるのは、当たり前のことを当たり前にやれるかどうか。これこそが、人として成長すること。
・普段の練習から、どこで誰に見られてもいいように準備をしておく。手を抜いてダラダラしている選手にはチャンスはやってこない。
ひとまず子供の親からケチが付いたら、「たまにではなく毎回練習を見に来てください」「親なら口出しせず子供の自立のために見守ってください」「子供に指導したいのでしたら野球を勉強して責任ある立場を引き受けてください」でギャフンと言わせてみたいと思います。
みなさま、ご参考にしてみてください。